<こんな病気>
眼球の表面:白目の部分と、まぶたの裏側を覆っている薄い透明の膜を「結膜」と
いい、この結膜に炎症が起こる事を結膜炎といいます。
- 細菌性結膜炎
… 結膜に細菌が感染して起こる結膜炎
結膜が赤くなって、黄色いクリーム状の膿(うみ)のようなめやにが出ます。
治療は細菌を殺す抗生物質を点眼します。人には移りません。 - ウイルス性結膜炎
… 結膜炎を起こすウイルスには多くの種類があり、ウイルスの種類が違えば
症状や経過も違います。また、伝染力の強いものと弱いものがあり、伝染力
の強いウイルスによる結膜炎は『はやり目』といいます。
潜伏期はその種類によって1日であったり、10日以上であったりします。
- アレルギー性結膜炎
… 人の体には、外から体内に異物が入ってきた時に、それを排除する
生体防御機能があり、これを免疫といいます。
細菌やウィルスなどの病原微生物に対して生じる反応との大きな違いは、
本来無害なものに対して、体が過剰に反応した(免疫反応が過敏になった)
ものがアレルギー反応です。
- 季節性アレルギー性結膜炎
- 通年性アレルギー性結膜炎
赤ちゃんに多いのは、出産時の産道感染によるものの他、涙のう炎からくる結膜炎です。
赤ちゃんの中にはまだ「鼻涙管〈びるいかん〉」という、涙が鼻の奥へ吸収される通り道が、
完成していない子がいます。
その場合、鼻涙管の手前の「涙のう」という所にめやにがたまり、「涙のう炎」・「結膜炎」を
起こしやすくなります。
こうした場合、鼻涙管を開放する手術と、点眼薬で治療する事になります。
また、小さな赤ちゃんに目薬をさすのをためらうママがいます。
しかし、赤ちゃんの目の病気は、早く治さないとよい視力が育たたず、弱視になってしまう
可能性もあります。例えイヤがっても、必ず指示通りに点眼してください。
<症状>
- 充血
- 目やに
- かゆみ
- 結膜の水膨れ
- まぶたの腫れ
- 眼痛、異物感
- 涙目
<予防>
- 潜伏期間は、数日〜1週間程度
… 子どもの結膜炎には、大人よりも症状が強く現れるという特徴があります。 - 普段から手をこまめに洗い、目をこすらないようにしましょう。
… 細菌性結膜炎は、黄色ぶどう球菌、表皮ぶどう球菌、緑濃菌など、おもに
身の回りに存在している細菌に感染して起こります。
また、大腸菌やインフルエンザ菌などによっても感染します。
- 目をふくときは、ティッシュでふくクセをつけましょう。
- 休養・栄養を充分に。
… 結膜は涙で常に潤い、細菌などの異物の侵入を防いでくれていますが、
多くの細菌にさらされたり、睡眠不足・過労などで抵抗力が落ちている
時には、炎症を起こすことがあります。 - ホコリやゴミ、前髪が目に入らないように心掛けましょう。
<治療>
- 抗生物質がよく効きます。
… 抗生物質の点眼薬をきちんと使用すれば、数日で治ります。
- うつることは非常に稀です。
… 「体力の落ちている方」や「乳幼児がいるお家」では注意しましょう。
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