<種類>
- 季節性アレルギー性結膜炎
… ほとんどの場合「花粉」が原因で、特定の季節にのみ起こり、その時期が
過ぎれば自然に治ります。
とりわけ春先に生じる「スギ花粉症」に多くの人が悩まされています。
- 2〜4月 : スギ、ヒノキ
- 5〜6月 : カモガヤ、ハルガヤ
- 秋 : キク科の草花、ブタクサ、ヨモギ
… こうした“原因となる花粉”は、年間を通して挙げられており、
こうした花粉症の患者は全国で約2千万人もいるといわれています。
- 通年性アレルギー性結膜炎
… 年間を通して起こる結膜炎で、室内のほこり(ハウスダスト)、ダニ、カビ、
ペットの毛が主な原因で発症します。
保湿性が高く、通気性の悪い住宅環境などによって起こりやすくなります。
- じゅうたん・カーペット・カーテン・家具など、室内のほこり(ハウスダスト)
- ダニ・カビ・ペットの毛
<症状>
- 目やまぶた、まぶたの縁がかゆくなります。
- 目をこすったり、掻いたりするとしだいに痛みが加わって目がゴロゴロした感じに
なり、涙が出ます。 - 白目が充血し、まぶたが腫れてきます。
- 糸を引くような白い目やにが出ます。
… さらに症状が悪化すると白目がゼリー状に腫れてきます。
* かゆい段階で、すぐに眼科専門医を受診して下さい。
<診断と治療>
正確に診断するには眼科専門医の診察・適切な治療を受ける必要があります。
- 治療としては、まず目薬を使います。
- 目薬にはいろいろな種類がありますが、主として抗アレルギー薬を使用。
… 抗アレルギー薬は、一般に1回:1〜2滴を1日:3〜4回点眼。
花粉による季節性のものは、花粉が飛散する2週間前くらいから
点眼し始めると効果的です。
- 症状が重い場合にはステロイドの目薬を使う場合もあります。
… 眼圧を上昇させるなどの副作用が出やすいので、必ず眼科専門医
の指導のもとで、注意して使用しなければなりません。
* 症状が治まったと自分勝手に判断して中止したりせず、専門医の指示に
よく従うことが重要です。
<予防>
まず、何が原因でアレルギー性結膜炎が起きているかを調べることが第一です。
そして、その原因となる異物を除去する、原因との接触を回避することが重要。
- 花粉の場合
- 「風の強いよく晴れた日の午前中」は、特に花粉が飛びやすいので、
外出を控えた方が良いでしょう。
- メガネやサングラス、マスクで予防を!
… 花粉を吸わないマスクやゴーグルタイプのメガネもあります。 - 帰宅後は花粉を持ち込まないよう“衣服”や“髪”についた花粉をよく落とし、
“手洗い”・“洗顔”・“うがい”・“洗髪”をしましょう。 - 洗濯物は花粉をよく払ってからとりこむのが良いでしょう。
- 花粉の飛散時期は、布団を干さない方が良いでしょう。
- 風の強い日は窓を開けない方が良いでしょう。
- テレビや新聞、テレフォンサービスなどで花粉情報をチェックして下さい。
- ダニ
- 床はフローリングに(カーペットの類は、できれば敷かない方が良いでしょう)。
- 掃除はこまめに!。
- “ぬいぐるみ”や“ソファー”は、置かない方が良いでしょう。
- 寝具をまめに洗濯し、日に干します。
… 干し終った後は、ほこりをできるだけ除いて下さい。
- 防ダニ加工した寝具の使用をお勧めします。
- カビ
- 窓を開け、通気をよくしましょう。
- 部屋に空気洗浄器を置いた方がよいでしょう。
- エアコンのフィルターをよく洗いしましょう。
- 押入れや浴室、カーペットの裏、畳などに防カビ剤の使用をお勧めします。
- 掃除をまめにしましょう。
- 冷蔵庫をこまめに掃除しましょう。
- ペット
- 犬・猫・小鳥などを室内で飼うのをやめましょう。
- 動物の毛に触れないようにしましょう。
- コンタクトレンズによるアレルギー性結膜炎の発症がここ数年急増しています。
アレルギー性結膜炎にかかっている人がコンタクトレンズを装用すると、コンタクトレンズ
の刺激によって症状がひどくなります。また、汚れたコンタクトレンズを装用することでアレ
ルギー性結膜炎が引き起こされることもあります。特にソフトレンズは(ハードに比べて)
汚れが付着しやすいため、アレルギー性結膜炎を生じる頻度が高くなります。
毎日適切なレンズケアを行うと同時に、定期検査をオススメします。
<掃除の仕方>
ダニやカビは、ほこりと一緒にいます。
- できるだけ、ほこりをためないようにする。
- ほうきやハタキは、ほこりを舞い上げてしまいます。
- 食べ物のかすやフケ、ペットの毛などは、ダニのエサになるので、注意が必要です。
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