突発性難聴
<Sudden Deafness(SD)/Sudden Sensorineural Hearing Loss (SSHL)>

★ 適切な早期治療と安静が極めて重要 ★

<こんな病気>
  •  ある日突然、片方(稀に両方)の耳が聞こえなくなってしまう病気。
    •  原因は不明
    •  人口100万人に、275人の発症(2001年)。
    •  再発は(ほとんど)しない。
          …もし再発したら、他の疾患を疑います。
    •  外見的に障害が見られず周囲の理解が得られにくいことに加え、突然の失聴が精神的負担と
       深刻なストレスを引き起こします。

<原因>

  •  急激に発症する感音難聴のうち、原因不明のものを突発性難聴と呼んでいます。
     つまり、原因がわかるものに関しては、突発性難聴とは呼びません。
    •  ウイルス説(有力)
           (感染症に対して抗炎症作用を持つ「ステロイド」が効果を発揮する上、他のウイルス感染
            による難聴との矛盾がないため)
         …この仮説が正しいとすれば、寝不足や過労、ストレスが続くと、ウイルスに対する抵抗力が
          弱くなるため、感染しやすくなると言えます。
    •  内耳循環障害説
           (血管拡張剤、抗凝固剤等、循環を改善する薬剤が効果を発揮するため)
         …この仮説では「再発はしない」という突発性難聴の特徴の説明が困難。
       ※毛細血管の血流が、痙攣・塞栓・血栓等で妨げられ、内耳に血液が十分届かなくなって、
        機能不全を引き起こすという説。

<症状>

  •  厚生労働省研究班では突発性難聴の診断基準を以下の様に定めています。
    •  突然の難聴
         …文字通り即時的な難聴、または朝眼が覚めて気付くような難聴。
          ただし、難聴が発生したとき「就寝中」とか「作業中」とか、自分がその時何をしていたかが
          明言できるもの。
    •  高度な感音難聴
         …必ずしも高度である必要はないが、実際問題としては高度でないと突然難聴になったことに
          気付かないことが多い。
    •  原因が不明、または不確実。

    ※難聴の発生と前後して耳鳴り、めまい、吐き気を伴うことがある。繰り返すことはない。

    ※リクルートメント現象
        …難聴であるにも関わらず、一定の音量を超えた音が、健常耳に比べ「異常に」響き、耳への
         刺激感・苦痛になる現象。

    ※耳以外の神経症状(四肢の麻痺や意識障害な ど)は認められない。

<治療>
   治療開始が早ければ早いほど、その後の症状に大きな差異が出ると考えられており、発症(難聴を自覚)
   してから、約48時間以内(遅くとも、1週間以内)に適切な治療を開始すれば、治療により聴力が改善
   する方が多いと言われています。逆に、1か月以上経過していると、治療が困難と考えられています。

   統計的には、完治するのは(患者の)およそ3分の1。
           改善はするが難聴・耳鳴りなどの後遺症が残る場合が、およそ3分の1。
           改善しない場合が、およそ3分の1。

   一般に、難聴が極めて高度な場合、聴力が一ヶ月以内に回復しない場合、初期にめまいを伴うものは
   聴力予後が悪いといわれています。

  •  ステロイド剤、血流改善剤、代謝促進剤の投与
    • ビタミン溶液等も同時に加えます。
    • 1週間〜10日間、毎日点滴を施行し、自覚症状と聴力検査で評価します。
    • 改善が見られない場合、高圧酸素療法、星状神経節ブロックなどを検討。

    ※星状神経節ブロック注射
      …神経ブロック療法の中では、最もポピュラーな方法。
       局所麻酔薬を使って、神経そのものの機能を一時的に麻痺させる(痛みの伝達をブロックする)方法。
       星状神経節は首の付け根付近にあり、頭・顔・心臓・肺等を支配している交感神経が集まっている。

    ※治療入院することになった場合
      …難聴を自覚してから「最初の大事な約二週間(一週間過ぎていたら、残りの約一週間)」を病院で
       過ごすことになります。
       ある程度回復の兆候があり、あとは外来でも良いだろうと判断されれば退院〜自宅安静。

  •  内耳の血液循環不全…血液循環が悪くならないように注意する。
    •  栄養のバランスを考えた食事
    •  充分な睡眠
    •  極端に熱い入浴や長い入浴を避ける
    •  できるだけ禁酒禁煙
    •  耳に大きすぎる刺激を与えない
    •  精神的な安静を心掛ける

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