学校保健法に基づく出席停止

校長は「学校保健法 第12条」に基づき(伝染病の伝染防止を目的に)
「学校保健法施行規則 第章」に定めらる、次のような伝染病にかかっている、
またはかかっている疑いがある、
あるいはかかるおそれのある児童・生徒の出席を停止させることができます。

医師にこれらの伝染病と診断された場合は、学校にその旨を届け出ることにより出席停止となります。
(診断書の提出が必要となる学校もあります)

> 第一種の伝染病
エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱、ポリオ、コレラ、
  細菌性赤痢、ジフテリア、腸チフス、パラチフス

> 第二種の伝染病
インフル
エンザ
 解熱した後丸2日を経過するまで
   … 2峰性の発熱も合併症もなく元気なら登校可となります。
  •  主な症状 … 発熱・頭痛・関節痛・全身倦怠・その他風邪症状
  •  飛沫感染
  •  潜伏期間 … 1〜3日
  •  伝染可能期間 … 発病後3〜7日
百日咳
 特有の咳が消失するまで
   … 三種混合ワクチンの普及で、既に免疫をもってる子供が
     (学校などには)多いので、症状により出席停止短縮も可能です。
  •  主な症状 … はじめは軽い咳〜のどの発赤
              発病後:1週間くらいから咳が続きます。
  •  飛沫感染
  •  潜伏期間 … 1〜2週間
       * その患者が発症する前:14日くらいの間に接触した者の
         監視が必要とされています。
  •  伝染可能期間
          … 百日咳として加療後2週間、または発病後4週間

 * 治療しない場合
     * カタル期(約1〜2週間) … 風邪のような症状
     * 2期:けい咳期(約3〜4週間) … 菌培養陽性率は50%。
     * 3期:回復期(約1〜2週間) … 菌の排泄はほとんどない。
 * 治療する場合
     * 抗生物質による治療
         … 2〜3日で排菌がマイナスになり、5〜7日で感染力は
           なくなると言われています。

麻疹
 解熱した後3日を経過するまで
   … ウイルス排泄は、解熱後24時間以降はないか、あっても稀と
     されています。
  •  主な症状 … 発熱・咳・鼻水・目やに
              頬の内側に白い斑点(コプリック斑):9割の患者
              発熱後:4〜5日目より皮膚に発疹
  •  飛沫感染
  •  潜伏期間 … 9〜12日
  •  伝染可能期間
       … 発病の1〜2日前から感染力があり、発病のカタル期
         (発症から3〜5日)から、発疹出現後(発疹期:4〜5日)
         までの感染力が強いと言われています。
流行性
耳下腺炎

(おたふくかぜ)
 耳下腺の腫脹が消失後:1〜2日
   … 合併疾患もあるので(通園通学は)主治医とよく相談して決定。
  •  主な症状 … 37〜38度の発熱
              まず片側、ついでもう片方の耳下腺が腫れてくる
              場合が全体の75%を占めます。
                 … 食欲不振・嚥下(飲み込む事)困難
  •  飛沫感染
  •  潜伏期間 … 2〜3週間
  •  伝染可能期間 … 発病前:7日〜発病後:9日

     * 症状に出ない不顕性感染(約1/3がそうであるとも?)も
       ウイルスの媒介になるので、流行阻止は困難と言われています。

風疹
(3日ばしか)
 発疹が消失するまで(発疹後の色素沈着は登校可)
  •  主な症状 … 発疹・発熱・後頸部リンパ節腫脹、結膜の充血
  •  飛沫感染
  •  潜伏期間 … 2〜3週間
  •  伝染可能期間 … 発疹出現前:7日〜出現後:7日
         * 咽頭では発疹出現後10〜14日まで検出可能

     * 仮に、発疹が消失するまでを登園登校禁止としても、
       既に(潜伏期中に)飛沫感染を起こしている可能性が高いため、
       発症した風疹患者を隔離しても、ニ次感染予防は容易でない
       (ワクチン接種が望ましい)とされています。

水痘
(水疱瘡)
(帯状疱疹)
 すべての発疹が痂皮化するまで
  •  主な症状 … 水泡のある発疹
  •  飛沫感染・接触感染
  •  潜伏期間 … 2〜3週間
  •  伝染可能期間 … 発疹の出る1〜2日前から、出た後:6〜7日間

    * 仮に、発疹が消失するまでを登園登校禁止としても、
      既に(潜伏期中に)飛沫感染を起こしている可能性が高いため、
      発症した風疹患者を隔離しても、ニ次感染予防は容易でない
      (ワクチン接種が望ましい)とされています。

咽頭
結膜熱
 主要症状が消退した後2日を経過するまで
 ただし、発病後2週間は、プール入水禁止となります。
  •  主な症状発熱、喉の痛み、結膜炎、首のリンパ節の腫れ。
  •  飛沫感染・接触感染
  •  潜伏期間 … 5〜7日
  •  伝染可能期間 … 発病後2〜3週間
結核
 排菌がなく、症状により学校医その他の医師において伝染のおそれが
 ないと認めるまで。予防投与に関しては登校可。
  •  主な症状 … 初期:自覚症状なし。X線で発見されることが多い。
              疲労感・寝汗・微熱・体重減少・肩こり・咳
  •  飛沫感染
  •  潜伏期間 … 1〜2ヵ月
> 第三種の伝染病
 腸管出血性大腸菌感染症  有症状者:医師によって伝染のおそれがないと認められるまで。
 無症状病原体保有者:登校可。
 流行性角結膜炎  医師によって伝染のおそれがないと認められるまで。
 急性出血性結膜炎  医師によって伝染のおそれがないと認められるまで。
 その他の伝染病     * * *

> 条件によっては出席停止の措置が必要と考えられる疾患
溶連菌
感染症
 適正抗生剤治療開始後:24時間を経て、全身状態がよければ登校可。
    … 「普通感冒」として現れるものから「しょうこう熱」として現れたりと
      様々なため、明確な判断基準がありません。
  •  主な症状 … 全身に広がる、赤く小さな発疹・いちご舌
  •  飛沫感染
  •  潜伏期間 … 2〜7日
  •  伝染可能期間 … * * *

 * 治療
   抗生剤(ペニシリン系)を、10〜14日間飲みます。
      … 薬を飲み始めてから2〜3日で、熱・発疹などの症状は
        消えますが、薬をやめてしまうと再発します。

ウイルス性
肝炎
 A型肝炎:肝機能正常化で登校可。
 B型肝炎・C型肝炎キャリア(無症状病原体保有者):登校可
  •  主な症状
  •  感染
  •  潜伏期間
  •  伝染可能期間
手足口病
 全身症状の安定した者については、うがい手洗い等の予防法の励行を、
 行えば登校可。(エンテロウイルス型の特異型による脳炎発生の報告が
 最近有り、高熱が続く場合は厳重に要観察。)
  •  主な症状 … 手のひら、足の裏、口の中に、米粒のような発疹
        … 一見、水疱瘡に似ています。
          口の中では、舌・唇の内側 ・ 頬の内側などにでき、食欲低下。
  •  感染 … 飛沫感染
  •  潜伏期間 … 3〜6日
  •  伝染可能期間 … 約1ヶ月
伝染性
紅斑
(りんご病)
 発疹のみで全身状態のよい者は登校可。(発疹期:ウイルス消失)
  •  主な症状 … まずは、軽い風邪症状
              その後、約1週間で発疹(感染後17〜18日目以内)
  •  感染
  •  潜伏期間 … 約1週間後
  •  伝染可能期間 … 「潜伏期」と「風邪症状時期」に感染性が強い。
         * 発疹2日以内の血清でのウイルス陽性率は約2%。

 * 一番要注意は「潜伏期」と「夏風邪症状時期」になる。
     … 夏風邪症状時期に、他の夏風邪の症状と区別は難しいため、
      通園通学を禁止できないが、妊婦さんに関しては、
      流行時期にはなるべく夏風邪状態の子供などに 近づかないよう
      注意し、手洗いをきちんとするよう勧められています。

ヘルパン
ギーナ
 全身症状の安定した者については、うがい手洗い等の予防法の励行を
 行えば、登校可とされています。
  •  主な症状 … 38〜40度の高熱が2〜3日続いた後、
             喉の奥に、数個〜数十個のプクっと小さな水泡ができます。
  •  感染 … 飛沫感染
  •  潜伏期間 … 3〜5日
マイコ
プラズマ
感染症
 急性症状改善し、全身状態よければ登校可とされています。
  •  主な症状 … 発熱・頭痛・嘔吐(25%)・下痢(25%)
              長くしつこいセキ:早朝・夜間就寝時に増強する傾向
  •  感染 … 飛沫感染
  •  潜伏期間 … 3〜32日
  •  伝染可能期間 … 数週間〜数ヶ月

 * 潜伏期間が長いため、学校・幼稚園等の施設内で流行が起こると、
    数ヶ月蔓延する可能性まで出てきます。

流行性
嘔吐
下痢症
 嘔吐・下痢消失し、全身状態よければ登校可とされています。
  •  主な症状
  •  感染
  •  潜伏期間
  •  伝染可能期間
アタマジラミ
 治療の必要はあるものの、登校禁止の必要はないとされています。
  •  主な症状 … 強い痒み〜頭皮の湿疹症状・皮膚炎症
  •  感染 … 接触感染
  •  潜伏期間 … 〜約1ヶ月
  •  伝染可能期間 … シラミが存在する期間
水いぼ
(伝染性
軟疣腫)
 多数の発疹のある者については、タオルの共用や、プールでのビート板・
 浮き輪の共用は避ける。
  •  主な症状 … あわ粒から米粒くらい(1〜数ミリ)のイボができます。
  •  感染 … 接触感染
  •  潜伏期間 … 14〜50日
  •  伝染可能期間 … 水イボが存在する期間
伝染性
膿痂疹
(とびひ)
 乳幼児の場合:病巣が乾燥するまで休ませる。
 学童の場合:加療していれば、登校は可・プール入水も可とされています。
  •  主な症状
  •  感染 … 接触感染(痂皮にも感染性が残っています。)
  •  潜伏期間 … 2〜10日(菌量や傷の状況によって変わります。)

 *ブドウ球菌」や「溶血性連鎖球菌」の感染で起こります。
    * ブドウ球菌 : 水疱性になる事が多い。
           … 普段から皮膚に住みついている常在菌。
              気温が高くなるほど、パワーアップして、毒性を発揮。
    * 溶血性連鎖球菌 : 痂皮性(かさぶた)のもの。

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