静岡県立こども病院の長谷川先生が、
「我が子がダウン症と診断された親御さんへの説明」について
ネット上で語っていらっしゃいます。
病気の有無・種類に関係なく、参考になる事が多いように感じたので、
私なりに、要約させていただきました。

<これからの人生>

「赤ちゃんの病気が何か」という事よりも、
周りの大人がどう受け止めていけるか、にかかっています。
それには、まだ経験が浅い親御さんが、自分達だけで悩まないように、
周りが支えていく事が必要です。
それによって、親御さんは我が子が見えてきて、育てていく自信も出てくることでしょう。

<医師の最初の対応のまずさ>

患児と家族の「二次障害」を作る恐れがあります。
説明を受けた後、多かれ少なかれ誰にでも生じる驚き・疑い・抗うつなど、
移り変わる心の動きを受け止めながら、
我が子の全体の姿を知って、受け入れるための心のケアを、長期的に行っていく事が、
医師・スタッフには、何より必要となります。

<遺伝性>

例えそれがどちらかの親御さんから来たものであったとしても、その責任は、誰にもありません。
染色体異常の原因に責任を持つ、などという大それた事は、
人間ごときにできる事では、ないのですから。

<受ける傷の大きさ>

こちらに関しては、個人のこれまでの人生経験・考え方に関係があると言われます。
「未知の世界」に入っていくような不安…。
今までの「生活」や「考え方」までも変えなくてはいけないような不安…。
傷の回復には、診断名を告げた後の適切な説明、
そして、経過を追って行われる、スタッフの心のケアが非常に重要になります。
ただ、医師にも専門や得意不得意があります。
また、患児やその家族との相性もあります。
一人で全部背負うことなく、他のスタッフも交え、プライバシーを守りながら、
お互いに話し合う事が、何よりも大切になります。

<伸びやすい環境作り>

子供の力を“無理”に伸ばす事は出来ませんが、
“伸びやすい環境作り”をする事は出来るはずです。
何もそれは、特別な環境ではなく、
その子のペースにあっていて、人と人とが豊かに関わっていけるような
普通の、自然な環境が最良なのです。

<療育・訓練の目的>

知能ではなく、良い知恵を身に付けるための手助けです。
「今、この子に必要な援助は何か…?」
「過剰な関わりはしていないか…?」
“必要な保護”と“過保護”を混同しないよう、注意が必要です。
言うまでもなく、人は苦労や挫折を経験しないと、本当の力はつきません。
ぶつかった時、適切な援助をする事が一番効果的なのです。
まだ無理だから、と本当の力を削いでいる事は、ありませんか?

<情報洪水に溺れてしまう危険性>

昔と違い、今はPCをはじめ、情報が溢れるようにあります。
ただ、それらの情報が我が子に使えるかどうかは、
子供を暖かく観察し、充分に触れ合う事で、上手に選択し、有効利用できるはず。
不安が不安を呼んだりする事のないよう…。

<甘い誘惑>

民間療法や、療育などの甘い誘惑を見極める事が必要。
常識的に飛躍していたり、日常生活を圧迫するものでは、困ります。
また、子供の発達段階を踏まえたものか、親が自分自身でやってみても違和感がないか。

<理想の虚像>

とにかく発達を伸ばそう、普通に近付けようと焦るあまり、理想の虚像を作って、
それに当てはめようとはしていませんか?
子供は、そんな大人に合わせようとして、頑張りすぎてしまいます。
もしそういう立場に、自分が置かれたとしたら…?

<「健常児」との関わり>

兄弟をはじめ、子供達は、障害があるから特別、とは思っていません。
互いに平等だと、ごくごく自然に思っています。
むしろ、それがとても大切な事なのです。
障害を持つ子のために、と周りの大人が頑張るあまり、かえって
「障害者なんて、イヤ」と思ってしまう事も、あり得ます。
自分に目を向けて欲しい、小さな事でも認めて欲しいと思っている気持ちに
どの子も、変わりはありません。

HOMEへ戻ります♪ 「知ってください」へ戻ります 管理人へのメールはこちら♪

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送