<こんな病気>
- 「溶血性連鎖球菌(溶連菌)」の飛沫感染でおこる病気。
- A型溶連菌(咽頭炎・扁桃炎、リンパ節炎・中耳炎、膿痂疹を伴います。)
- B型溶連菌(髄膜炎・敗血症の原因となります。)
- 緑色溶連菌(細菌性心内膜炎の原因になります。)
- 潜伏期間は1〜7日
- 幼児期〜学童期に多く、集団発生することが多い病気。
<症状>
- 猩紅熱(法定伝染病☆)
* 5〜10歳頃に多く、潜伏期間は、1〜7日。
… 溶連菌は発赤毒素を持っていて、感染すると全身に粟粒大の赤い発疹
ができ、全体が赤く見えるので、「猩紅熱」と言います。
発赤毒素に対する抗体ができている時は発疹はできず、この場合は
「溶連菌感染症」と言います。
- 法定伝染病 … 伝染病等に隔離して治療を行う必要がある病気。
現在では(猩紅熱に関しては)抗生物質による治療で、
隔離をしなくても治療できるようになったため、届出の必要が
ない「溶連菌感染症」という病名がよく使われています。
<症状>
- 1〜2日すると、発疹が出てきます。
… 首や胸、手首、足首から始まり、全身に広がる、赤く小さな発疹で、痒みが
あります。口囲蒼白(口の周りだけは発疹ができない)が特徴。 - 3〜4日すると、いちご舌の出現。
… 舌にいちごのようなブツブツができ、口角が荒れてきます。
- 合併症 (急性腎炎・リウマチ熱・アレルギー性紫斑病など)
… 2〜4週間後に、顔がむくんだり、尿の異常、動機、息切れ、関節痛など
があったら、すぐに受診をして下さい。
- リウマチ熱 … 溶連菌感染症の2〜4週間後、心臓・関節・中枢神経
などに炎症を起こす病気。
- 6〜15歳くらいの子供が掛かりやすく、大人でもかかります。
- 心炎、膝・足・肘の関節炎、輪状紅斑などの症状がみられます。
- 心炎に掛かった子供の1/3以上に、心炎が見られ、
後遺症として、心臓弁膜症になる危険性があります。
<治療>
- 抗生剤(ペニシリン系)を、10〜14日間飲みます。
… 薬を飲み始めてから2〜3日で、熱・発疹などの症状は消えますが、薬を
やめてしまうと再発します。
- 抗生物質が良く効き、早めの治療が望まれる病気。
… 適切な抗生剤治療が行われていれば、24時間以内に他人への伝染を
防げる程度まで病原菌を抑制できます。高熱が出た時期に早めの受診を。
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